たなしゅんの黙示録

ブログ始めてみました。趣味中心にまったりと。

読書感想文~第二弾~

どーもどーも、コーヒーには何も入れずに飲みたいたなしゅんですd( ̄  ̄)

本日の記事は前回に続きまして、書評、もとい読書感想です。

じわじわと純文学の虜になりつつあり、春休みの終盤はまさに本の虫、怒涛の勢いで冊数を重ねていたのですが、学校が始まりバイトが増え部活、厳密には新歓がスタートしなかなか時間が取れず最近は未読の文庫本たちがうずたかく積もっているのが現状で、、(´;ω;`)

そんな中、週末を使ってちびちびと進め読了したのが、今回紹介させていただく本、

村上龍さんの『限りなく透明に近いブルー』です。

「またまたベタなところを...」とお思いのみなさん、ベタな本ってとっつきやすいんです、、、手に取りやすく、読みやすいんです∩(´;ヮ;`)∩

あとカミュの『異邦人』とか出してきても「知らねーヾ(´ー`)ノ」ってなりますよね。村上龍なら高校の国語総合で触るんで消費者関与が多少なりともあるかなー、と思ってのチョイスです、よろしくお願いします。

今回もネタバレうんぬんは完全に無視して言いたいことだけ言うので、お気をつけて(^o^)

言わずと知れた村上龍さんの代表作ですね。龍さんの作品についてはほぼ造詣がない状態でこの物語に取り掛かったのですが、まあ鮮烈。

冒頭の50頁まで読んだところで、いったん本を閉じて頭を抱えました。印字されている文字たちがとにかく鋭利で、グサグサと身体に突き刺さります。服も皮膚も、その刺突剣のような言葉たちの前には全くの無力で、頭から毛布をかぶってうずくまっていないと僕自身の体から透明な血液が滴ってくるのでは、という恐怖感に襲われました:;(∩´﹏`∩);:

内容も描写力も同様に、ひどく苛烈です。

あらすじ、というか、ストーリーが大きく展開することはなく、私小説的、というかこれはほぼ私小説なのではないでしょうか?70年代の首都圏に生きる若者たちの社会風俗を、語り部である"僕"の視点で、ホームビデオに収められた映像のように軽妙に、しかし丁寧に描写していきます。

その"社会風俗"と称しましたものが、まあ倒錯的。今でいう違法薬物のオンパレード、過激な性生活、近視眼的で享楽的な思考、、21世紀に普通に大学生やってる僕には到底受け入れられないし、理解できない世界でした。こんなものが当時ほんとうに存在したのかと。

そしてなにより驚いたのは、終盤を除く物語の大半に"文学"というものを感じられないのです。ただただやばい連中が薬をやって、セックスして、酒を飲んで、タバコを吸います。まず僕は、その"尋常ならざる"物語に圧倒される勢いのまま頁をめくらされていくだけの、ストーリーを単純に追いかけるだけの見物人たらしめられました。そこに解釈や想像の余地はほぼなかった気がします。

しかし、最終局面に待ち受ける"僕"とおそらくガールフレンドであろう"リリー"のやり取りのなかでこの一冊の本の正体が浮き彫りになります。ストーリーに作者が投影したであろうメッセージを読み取るための観念的なキーワードも、そのあたりに集中配備されていますから、構成力の高さにはうならされました。

感想としましては、この物語は現代の若者からしたら時代錯誤かもしれません。70年代当時の世相、若者像を反映したメッセージと、21世紀を生きる我々の考えが乖離するのは当然と言えば当然ですが。

主人公の"僕"は作中で幾度か「僕は空っぽなんだ」とうそぶきます。現代っ子はそんなに空っぽではないような気がします。根も葉もないことを言えば昔よりも今がよっぽど豊かだらです。財も、娯楽も、情報も、技術も、なにもかもを持っています。PC一台でこんな風に情報発信ができる便利で押しつけがましい時代に、なぜ僕たちが空白を抱えないといけないのでしょう。それが感動的な、有機的な神秘体験であろうが、インスタントな大量生産品であろうが、僕たちは自分を埋めるための材料を与えられすぎています。

村上龍さんが青春を通して感じていたものは、写真の中の、セピア色のきらめきになっていて、現代の僕たちが立ち向かうべき相手は、すでに移り変わっている。これが『限りなく透明に近いブルー』に対する僕のアンサーでした(まあ稚拙で世間知らずなお子様の一意見です笑)

 

やはり本というのはいいものですね(*´꒳`*)

他者の観念が込められた作品を読むというのは、俯瞰というか、自己を客体化する視点が醸造されるのと、一方では書き手の限定的な主観を自分に取り込む(時には取り込まれるともいえるかも)という両義的な行為のように思えます。パンのみで生きていくことを良しとできない僕としては、これほど有効な自己鍛錬の手段はありません٩( 'ω' )و

連続でビブリオネタで来てしまいましたが、次回更新の時は別なネタを持ってこれるようにしますんで、また僕のブログを訪れていただけたら幸いですm(._.)m

...といった具合で、今回はここまで。読んでくださった方ありがとう!

またお会いするまで、adiós!!